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小さな独り言


〜レース中〜
たぶん、お昼寝まえ・・・











〜ゴール〜
背後からブルトーザーが・・・・・
タイムは一周して0時間47分・・・・・











〜レース翌日〜
完走証明書とFINISHER Tシャツ。
隣は母親。(笑)
母はね・・・私より早かったのよ。。。
〜初挑戦〜

少しだけこのHPの趣旨とは離れてしまいますが、
・・・・・少しだけじゃなく、だいぶね。。。(笑)
どーしても書いておきたいので、お付き合いください。

ちなみに、長いぞ。よろしく。

ひょんなことから、「ホノルルマラソン2005」に
参加する事になりまして・・・。

最初は丁重にお断りしてたのですが、
ハワイ行きが近づくにつれて、
こんな機会はもう無いだろう・・・という事で、
参加表明をしてみました。

フルマラソン、42.195km。
まったく、未知の世界。
二十歳で車の免許を取ってから、
ほとんど歩く事も無く、
もちろん、走る事などまったくない生活をしている私に、

完走できるのだろうか?

「絶対無理。」
「練習しなさい。」
「しばらくでもタバコやめなさい。」

なんていう、周りの忠告はフル無視。(笑)
一応靴だけは、「ジョギング用」を用意した。
準備というのはそれくらい。
靴だけ持ってハワイへ乗り込んでやった。

2005年12月11日AM5:00(現地時間)
薄暗いというか、まだ真っ暗な中のスタート。
盛大に花火が夜空に舞う。
この時点でもコースすらわからない状態で走り出す。(笑)

「みんなについていけばいいだろう」
・・・なんて、安易な。。。(笑)

スタート地点を通過したのは約30分遅れ。

そう、「ヨーイ、ドン」から30分経ってやっとスタート。
ものすごい人ごみ。

しばらく走ってみる。
普段の運動不足か、3歩・・・5歩に1回くらい、
「ガクン」と膝が抜けそうになる。(笑)

5km地点。
快調に走れている。

10km地点・・・・・いい加減しんどい。
ここでウォーキングに参加の方々はゴール。
なんともうらやましい。。。

で、ここから上り坂。ダイヤモンドヘッドの裾だ。
さすがに歩く。
足の裏が、熱くて、土踏まず辺りが痛い。
たまらず休憩・・・トイレも済ませる。

この辺りから、マイル表示に変わる。
・・・さっきまでキロだったのに。。。
・・・・42.195kmって何マイル?
1マイル・・・・何km??

先の見えない戦いが始まった。(笑)

ダイヤモンドヘッドを下ると、ハイウェイに入る。
何もない・・・日陰すらない。
きつい・・・。
ただ、ひたすらまっすぐ。

距離感もつかめず、ただただ進む。
もう、走る気なんか毛頭ない。
というか、走れない。(笑)

どこまで行けば折り返しなのか・・・・
折り返しで休憩しよう。。。
そう心に決めて、ただただ進む。

たくさんすれ違う折り返して来てる人ごみの中に、
弟夫婦を見つけた。

弟「がんばれよ〜」
私「折り返しまで後どれくらいあるんだ?」
弟嫁「まだまだ、結構ありますよ〜。」

笑顔で去って行った・・・・・。

・・・・まだまだ、結構・・・って、どれくらい?(笑)
まあ、「もう少し」じゃないことは容易に理解できたので、
とりあえず休憩。(笑)

ようやく折り返し地点。
港のような場所で広い芝生の公園で休憩。
しゃがみこんで、靴脱いで、靴下ぬいで、横になる。

「やめようかな・・・・」

弱気な考えが脳裏をよぎる。
「リタイヤってどーやってするんだろう?・・・・・」

んっ??
しらねーぞ、リタイヤのしかた。

その辺の大会関係者っぽい人に、リタイヤ宣言をすれば、
ゴール地点まで車かなんかで連れて帰ってくれるのか?
それとも、「じゃ、歩いて帰れ。」とはき捨てられるのか?
ここは折り返し地点だぞ。
歩いて帰らせられるくらいなら、リタイヤ宣言するだけ無駄だ。
歩けないほどの「怪我」をしなくちゃ、車には乗れないのか?
どーやったら帰れるんだ?
しかも、ゴール地点からホテルまではどーやって帰るんだ?
結構な距離だけど・・・・・・あるくのか?
え〜42.195kmじゃないぢゃん。
帰りのことも考えたら、45kmくらいになるぢゃないか。
しかも、ホテルのロビーからエレベーターまでに、
階段があったぞ。
この痛い足で、階段登れってか、
じゃないとベットに横になれない・・・ってか。。。


今となっては、そんなばかなって事を、
まじめに考えた。


で、私が出した答えは、、、、
「ココデスコシネテシマエ」(笑)


腕時計のアラームを45分後にセットして、
寝てやった。
フルマラソンの最中にお昼寝してやった。


それがどうだ・・・・最高に気持ちいいぢゃないか。(笑)


大会関係者に起こされることもなく、
海からの潮風を浴びながら、芝生の木陰で45分。
目覚めると、わんさか居たランナーたちも、
さすがに、ぽつんぽつんと居るだけ。
「・・・・ビリじゃない」
とだけ思って、立ち上がろうとすると・・・・

痛い。

そりゃ、痛いわ。下半身あちこち痛い。
肩も痛い。

でも、進まなくては・・・という一心で歩きだす。。。

折り返しを過ぎたので、ある程度の距離感はつかめる。
ハイウェイが思いのほか長い事。
ダイヤモンドヘッドの坂道がつらい事。
配分もできる。
私のとったパターンは、
50分歩く、10分休憩する。
また50分歩く、10分休憩する。の繰り返し。
小学校の授業方式だ。

沿道の応援者たちもこれくらいの時間になると、
ランナーが前を通る時だけ盛り上がる。(笑)

私のためだけの応援だ・・・・というか、
「あ、来た来た・・・・わーがんばれー!負けるなー!
ファイトー・・・・・・こんなもんでいいか。」
ちょっと、こっぱずかしい。(笑)

路面には、オレンジやバナナ、パイナップルなどの
「皮」が散乱してるが、配ってはいない。

「終わっちゃったのね・・・・。」
遅いんだもん、フルーツだってなくなるさ。
致し方ない。(笑)

ダイヤモンドヘッドの裾で休憩してると、
ちゃりんこポリスが、
「アーユーOK?」
と、聞いてくれる。
私は親指を空に向けて、
「OK!」と伝えた後、小さな声で、つぶやく。
「チャリンコヨコセ!」
・・・・・聞こえてないことを祈る。。。(笑)

「あと2km。もう少しがんばれ!JAL」
という看板を過ぎた辺りで、また休憩。
JALさん、応援ありがとう。

少し先のほうでちゃりんこポリスの会話が聞こえる。
「アーユーOK?」
「アイ フィニッシュド」
「オーコングラチレーション!」


なんだ?
もう、ゴールしたやつが、そこに居るのか?
ゴールして帰り道に休憩してるのか?
戦いはまだ続いてるんだな・・・がんばれ!
私は、もうすぐゴールだ・・・

と、歩き出すと、そこに弟が居た。

なんと、さっきの「アイ フィニッシュド」は私の弟だ。
なんとも情けない。(笑)

すでにゴールした弟は、遅い兄貴を心配してコースを逆走。
様子を見に来たようだ。で、しゃがみこんで待ってた。
というか、救急車や送迎車をくまなく見てたらしい。
兄貴が乗ってるかもしれない・・・・と。(笑)

弟と歩きながら、
「みんなは?」と聞くと、
「ゴールで待ってる。」
だろうね・・・待ってなくていいのに、、、コッパズカシイ。。。

兄「メシ食った?」

弟「さっきサンドイッチ食べた。」

兄「どーやってホテルまで帰るの?」

弟「バスがあるらしい。」

兄「・・・・バス停までは?」

弟「??歩くに決まってる。」

兄「おまえ・・・元気そうね。。。」

弟「ゴールしてから4時間は経つからな、少し寝たし。
でも、筋肉痛であちこち痛いから
バス停までおんぶは無理。」

兄「おにーちゃんも寝た。折り返し地点で。」

弟「?・・・・・・はあ?」

兄「お昼寝した。45分間。ちょー気持ちよかった。
で、ゴールまでどれ位?」

弟「・・・・あそこの角を左に行って、あと2kmかな。」

兄「なんて!さっきあと2kmの看板過ぎたぞ!JALって書いた!
なんださっきのはフェイクか?チキショーだまされた。。。
あとまだ2kmもあんのかよ〜。1km進むのに今の私は1時間
かかるんだぞ〜あの角曲がって・・・あーーあと2時間。」

おもむろに弟は電話を取り出し、
ゴール地点で待ってる連中に連絡してる。

「おにーちゃん居た。・・ん?うん、歩いてる。あと2km位のとこ。
ん?・・・ううん、2時間かかるって言ってる。(笑)
ゆっくりしてたほうがいいよ。ホントにかかりそうだもん、2時間位。
寝てたらしいぞ、この人。折り返し辺りで。
えっ?今ね〜・・・・
最後のエイドステーションあったでしょ?その辺。
エイドステーションは片付けられてもうないけど。ハハハハ。」

ハハハじゃないよ。
そんな情報は要らないよ。


私がゴールするときには、
ゴールの立派なアーチが、ブルトーザーで解体される直前だった。
赤いじゅーたんもひいてあったらしいが、
綺麗に丸められて、横に置いてあった。


でも、「完走」した。
したぞ。


ゼッケンNO 24502
完走タイム 10:47:14
順位 24151/28048※エントリー総数


ゴールしたときは、
「2度とするか・・・」と思っていたが、
「もう1回走りたいな・・・」
なんて思う、今日この頃。(笑)
「次はがんばるぞ。」



2005/12/30 Keiji Hasuike




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