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小さな独り言

石垣島

2005年 11月 04日 沖縄県 石垣島
〜ハードコーラル〜

何度目の「石垣島出張」だろう。。。
初めて石垣島を訪れてから、
その魅力にはまってしまい、
毎年、ツアーを組ませてもらっている。

何度と訪れても、飽きさせない島。
初めて行く方には、
「日本にもこんな所があるんだね〜」と・・・・
何度かご一緒させていただいている方には、
「こんな楽しみ方もあるんだね〜」と・・・・・

というのが、私の仕事だと思っております。

決して、個人的に行きたいから、
毎年ツアーを無理やり開催している訳ではないので、
あしからず。(笑)


で、2005年の石垣島は・・・・
プロダイバーとしてはお恥ずかしい話、
体調管理がうまくいかず、、、、、
「風邪気味」での潜水となりまして・・・・・
耳抜きはかろうじて出来るが、
案の定、サイナスの圧平衡が出来ない。。。


この辺で、一応断りを入れておくが、
私はお医者さんでもなければ、
医学に詳しい一般人でもない。
どちらかというと、医学なんかにはまったく興味のない、
単なるダイビングインストラクターである。
これは、私の感覚での体験談であって、
実際に私の体の中で何があったのか調べた訳じゃないし、
まったく違う原因で起こったものかもしれない。
あくまでも、私の感覚的な話だと思って欲しい。


ちょうど、ほっぺたの裏側、上の奥歯の上側に激痛が走る。
ちょうどそこに「空洞」があるらしく、
水圧がかかるとその空洞の空気が小さくなろうとする。
で、健康体の場合、肺からの空気がそこに流れ込み、
圧平衡が出来るはずなのだが、
「風邪気味」のため、空気の通り道が炎症、充血、腫れ。。。

完全に孤立してしまった私の左のホッペの裏の空洞の空気は、
水圧で押し縮められる一方で、左上の歯神経を刺激。
左上の奥歯3本いっぺんに、ちょー痛い虫歯になった
感じになるのが・・・・・水深3m。

そうなのさ、それ以上深くには行けないのさ。
行こうものなら、あまりの激痛に涙が・・・・・(笑)
いいおっさんがマスク越しに泣くのもどうかと・・・
マスクの中に涙がたまるぢゃないか。(笑)
なんのとも情けない話で。。。

よしんば、ここは石垣島。
現地のガイドさんも付いてくれる事だし、
私的には、グループ後方からの安全管理に徹底すればOKなので、
水深3mから皆を上から見下ろす格好で付いて行けば問題なし。


でも・・・・・
 ソンナノタノシクナイヂャナイカ・・・・・


なんて、大人気なくちょっと「すねモード」に突入しかけた時に、
目に飛び込んできたのが、写真の光景・・・・。



「海」は私を見捨てなかったね。(笑)
その逆にやさしく微笑みかけてくれた。
「だいじょーぶか〜?」ってさ。
ホントにそんな気がした。



水深3m。
太陽の光に照らし出される、色彩豊なハードコーラル。
これでもかといわんばかりの明るくカラフルな色使いと、
海水にキラキラと降り注ぐ光。
その奥に広がるブルーのグラデーション。
どこまでも深く、蒼く、吸い込まれそう。。。

ちょっとでもフィンがあたろーものなら、
ポキっと壊れてしまう、その繊細な大自然の芸術品は、
何百年、何千年前からこの地に根付き、
誰にほめられる訳でもなく、
誰に怒られる訳でもなく、
誰に認められる訳でもなく、
誰に邪魔される事もなく、
誰に気を使う事もなく、
至って、自然に、至って、自由に、
ひっそりと、こっそりと、ゆっくりと、生命の営みを続け、
今、ここでしっかりと色づいて生きている。
力強く、堂々と、誇らしげに、上向いて。


何百年前はどんな光景だったのか?
何百年後はどんな光景にになっているのか?


自然の偉大さを痛感した。
知りたい事がまた増えた。
伝えたい事がまた増えた。
守らなければいけないものが増えた気がした。

なんて事を考えたら、少しだけ涙が出た。。。






気付けば、・・・・水深は6mだった。。。(笑)



2005/11/15 Keiji Hasuike




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